牧場物語GB3 ボーイ・ミーツ・ガールについて書き。
レトロゲーと称してみましたが、2000年発売なのでそんなに昔のゲームではないです。
でも、私からしてみればとても懐かしくレトロなのでそう書きました。
◆ストーリーある島の小さな村で牧場を営んでいる男がいたが病気で臥せってしまったので存続が難しくなった。村人たちは牧場を売り出す相談をしている。
と、そこへ、牧場主である男の娘が飛び込んでくる。娘は牧場を継ぐと言い出した。
最初は渋った村長だったが、他村の村長が「牧場運営に慣れたものを補佐につける」ことを提案。
それならば、と村民たちは納得し、主人公とそのパートナーは二年という期間の中で立派な牧場をつくることになる。
上記は
女主人公(サラ)のストーリーです。
男主人公(ピート)を選択すると、牧場マスターとなってもどこか満たされないまま暮らしていたピートくんのところに村長が現れ
「新人牧場主である娘を補佐しないか?」と提案されます。これを断り続けると、村長には
「嫌な奴になったな」と罵られ、さらに
「その後牧場は寂れて閉鎖した」という噂がを聞いたあとエンディングが流れて終わります。
なんじゃそりゃ。提案を引き受けると、ピートくんは自分の牧場を村のみんなに任せ、島へと旅立って行く、というストーリーが見れます。
無事に島に到着したのはいいけれども、牧場は荒れ放題で、家畜もいなきゃ畑に作物なんて一つもない状態です。
ここから立派な牧場をつくり上げるために、主人公とパートナーは一緒に住むことになります
。あらいやだこれって同棲ですよ!プレイ当時私は小学生だったのでなんとも思いませんでしたが、今思うとなんてハレンチなんだろうと思いました。
ほとんど人なんていないド田舎の島で、ほぼ初対面の異性と同棲していて、さらにお互い協力しなきゃいけない、というこの状況。お互いを意識せずにいられるわけがないでしょ! と。なんだか薄い本が描けそうですね。(ハレンチ)
で、やっぱり、パートナーとは結婚できます。
ピート主人公で結婚すると牧場経営継続できますが、サラ主人公でやると結婚したら即エンディングなんです。
なにこの差別仕様!? って思うよね。実際どうなんでしょうか? どうしてこういう仕様になったのか意図が見えないです。
ちなみに公式攻略本には
「女の子としては結婚がエンディングなのかもね」と書いてありました。いやいやサラちゃん、あなたのエンディングは牧場が立派になったら、でしょう。目的を見失ってはいないかー!?
もちろんフラグをへし折ることもできます。
このゲームのシステムには、パートナーの
愛情度のほかに
信頼度なるものがあります。
結婚してもらうためには愛情度を上げなくてはいけませんが、ただ仕事をしてもらうだけなら信頼度をあげるだけでいいのです。
(逆に信頼度がないとパートナーは仕事をキチンとしてくれないです)愛情度はプレゼントやイベントで上がりますが、信頼度は毎日仕事を頼んでいればそれだけであがります。
必ずしも愛情度をあげる必要などないのです。
また、フラグ折りは選択肢でも可能です。
例えば、愛情度を上げきって起こる「プロポーズイベント」で
サラ 「君が必要なんだ! そばにいてほしい」
ピート「それって…もしかしてボクと結婚してもいいってこと?///」
サラ 「 はい ニア いいえ 」 ピッ
ピート「そ、そうだよな…」 こういう人の気持ちをなんだとおもってんだよクソヤロウと思ってしまうような鬼畜なことができます。
まさか、いままで一緒に手伝ってきてくれた彼の気持ちを裏切るなんてそんな酷いことはできませんよね。
しかし、それをやってのけた人間がここにいます。
そう、この私です。いままさにこの記事を書いている、私です。このゲームをプレイした当時の私はまだ小学生で「えーなんだかよくわかんないけど、ゲームオーバーになっちゃうなら嫌だなあ、振っちゃえ」ってかんじでかるーく振りました。
そのあと、ピートに話しかけると、
「ボク…サラのやりたいことの手伝いができて…うれしいよ」そう言ってくれるのです。
これだけの言葉ですが、なんだか色んな気持ちが詰まっているような気がしてならないんですよね。
きっとこういう考えに至る前にサラを憎んでみたり、愛してみたり、いろんな葛藤があったんじゃないか? と、どうしても妄想してしまいます。
最初に満たされない自分がいて、変わるために新しいことを初めて、信じて愛して期待して、最後は踏みにじられて、でもそれでも生きていく。そこまでやって、果たして彼は満たされたのだろうか? と思ってしまいます。こういうこと考えちゃう自分は了見が狭いし、心が狭いですね。
こんなひどいことした後でもそんなこと言ってくれるピートくんは天使! なんて書いて茶化してみましたけども、彼は天使なんかではなく人間ですから……ハイ。
ピートくんがこれからも葛藤しつつ牧場を手伝い続けるのなら、なんだか途方もない話だなと思いました。
実は、なんですけれども今回の記事は彼への懺悔のために書きました。レトロゲーを懐かしむためでもなくて、そのためだけです。
12年前のゲームをなんとなく再プレイしていてこんなに衝撃を受けるなんて思ってませんでした。
そこまで意図して作られたものかどうかは分かりませんが、ピートくんは本当に切ない人ですね。
今ではぼくものの婿達って洗練されていて萌えられるような仕組みになってますが、私の中では恐らく彼がベスト婿ではないかなと思ってます。変に萌え意識してない分自然でいいな~、と。告白もストレートで情熱的だしね。
ひとしきり懺悔したところで、このゲームもう一回クリアしてみようと思います。
今度こそ彼を幸せにするぞ! もうそれでエンディングで構わないよ! 私はピートと幸せになるさ!